なぜ「抽せん数字」「当せん番号」の"せん"は、平仮名表記なのか?
宝くじの公式サイトなどで「抽せん」や「当せん」と表記されていることに疑問に思ったことはありませんか。
なぜ、「抽選」や「当選」ではなく、「せん」が平仮名なのか…。
本日は、そんな素朴な疑問にお答えします。
公式ページでの表記
宝くじの公式サイトなどでは、「抽せん」と「当せん」と記載されています。
新聞も同様に、「抽せん」と「当せん」となっています。
"せん"と表記される理由
ずばり、宝くじの「抽せん」と「当せん」の"せん"は、そもそも"選"ではないからです。
漢字で正しく表記すると、抽籤と当籤になります。
あまり「籤(くじ・セン)」という漢字に馴染みがないかもしれません。
そこで、辞書で引いてみると、
籤(くじ・セン)
人の直接の意志によって選ばない、物事の決め方。また、それに使うもの。今は紙片・こよりなどに、番号・印などを書き、だれにあたるかわからないようにして引かせる。
Oxford Languages
「くじ」と平仮名で表記されれば、『人の意志を介入せず、ランダムで選ぶ方法』であることはお分かりになりますよね。
この"籤"という漢字は現在の常用漢字に含まれていないので、日常で目にする機会はほとんどないのです。
常用漢字
「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」として、内閣告示「常用漢字表」で示された現代日本における日本語の漢字である。
Wikipedia
常用漢字に含まれない漢字を使用する場合、次のいずれかで対応されます。
- 代用字を使う。(例:「抽選」「当選」)
- 平仮名で表記する。(例:「抽せん」「当せん」)
宝くじ公式サイトは、後者を採用しており、"せん"と平仮名で表記されているのです。
ちなみに、宝くじを規制する法律は「当せん金付証票法」と表記されており、所管する文部科学省の文書の表記も「当せん金」です。
1956年の毎日新聞用語集で、当籤を「当選」もしくは「くじに当る」に書き換えるよう定められてお、代用字での表記は半世紀以上前から認められている一方で、現在でも公の立場では「当籤」が維持されており、「当せん」という表記が使われ続けています。
本アプリでは、宝くじ公式サイトに従って、平仮名の表記を採用しています。
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